在留資格「高度専門職1号ロ」についての注意点
在留資格「高度専門職1号ロ」は、在留資格「技術・人文知識・国際業務」と重複することが想定されていますが、ここで注意点があります。
それは、「技術・人文知識・国際業務」の「国際業務」は、在留資格「高度専門職1号ロ」の対象外とされている点です。
なぜなら、「国際業務」は、外国人が有する思考や感受性が基礎となっており、そのレベルの高低をポイントで測ることが困難だからです。
この点を考慮すると、ただ大学を卒業して企業で翻訳・通訳に従事する場合に、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得したケースでは、在留資格「高度専門職1号ロ」への変更が認められない可能性があります。
一方、大学にて専門的に日本語を専攻した外国人が日本語の翻訳・通訳に従事する場合に、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得したケースでは、在留資格「高度専門職1号ロ」への変更が認められます。
よって、在留資格「技術・人文知識・国際業務」に該当する場合で、高度専門職1号ロへの変更等を検討する場合には、現在の在留資格が「人文知識」なのか「国際業務」なのかにより、変更の可能性が変わってきますので、注意が必要となります。