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法人・組合設立の「いろは」

LLPの運営上の注意点は?

LLPは取締役会や社員総会などの機関を置く必要はありませんが、LLPの業務執行に関する意思決定は、原則として総組合員の全員一致で行うことになります。

 

なぜなら、LLPでは組合契約に基づき、組合員全員がそれぞれの個性や能力を活かしつつ、共通の目的に向かって主体的に組合事業に参画するという制度のニーズに基づいて導入した制度だからです。
また、こうした組合員への業務執行への義務付けや重要な意思決定への総組合員の同意は、損失の取込だけを狙った租税回避目的の悪用を防ぐ効果もあります。

 

業務執行の内容としては、対外的な契約締結などのLLPの営業に関する行為やその契約締結のための交渉、あるいは、具体的な研究開発計画の策定・設計、帳簿の記入、商品の管理、使用人の指揮・監督等、組合の事業の運営上重要な部分が含まれます。

 

また、LLPは文字通り「組合」であり、法人格をもちません。
そのため、法人格のある会社形態(例:株式会社など)への組織変更はできません。

 

LLPは法人格を有していないことから、財産(不動産、動産、知的財産)の所有形態は、組合員全員の「合有」財産となります。

 

通常の「共有」はいつでも自由に単独所有に分割することが可能ですが、組合における共有は財産を自由に分割したり処分することができない「合有」という扱いになります。

 

そのため、LLP名義での登記はできず、共有物分割禁止の登記を行い、かつ、LLPの組合契約に基づく不動産である旨を表示することが必要となります。

 

許認可が必要となる事業については、LLPとして許認可を取得するのではなく、各組合員が当該許認可を取得したうえで、必要に応じて許認可を有する者が集まって共同事業をする旨の手続きを行うことになります。
(イメージは建設業における「JV:ジョイントベンチャー」など)

 

なお、LLCは組合ではありますが、
・従業員を雇用すること
・社会保険の加入
・銀行口座の開設
・補助金や融資制度の利用
といったことは可能です。
ただし、資金調達の方法として株式公開(IPO)は株式会社ではありませんので、LLCではできません。

 

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LLPの事業をスタートさせるには?

LLPで事業を行うに当たっては、
①組合員が、LLP(有限責任事業組合契約)を締結する
②契約に記載した出資金を全額払い込む(現物出資の場合はその全部の給付をする)
③事務所の所在場所を管轄する法務局において組合契約の登記をする
という手続きが必要になります。

 

具体的には、
①「組合員」とは個人または法人であれば特に要件を限定していません。ただし、法人がLLPの組合員になるためには、自然人の職務執行者を定める必要があります。
また、非居住者、外国法人もLLPの組合員になることができますが、組合員全員が非居住者・外国法人であることは認められず、最低一人(一社)の組合員は、居住者または内国法人であければなりません。なお、民法組合はLLPの組合員になることはできません。

 

②LLPへの各組合員の出資金の額に下限はなく、1円以上であれば、いくらでも可能です。
しかし、一人では組合契約をすることができませんので、LLP設立には最低二人の組合員が必要となり、LLPとしての最低の出資金は2円ということになります。
また、現金だけではなく、貸借対照表に計上可能な現物出資(動産、不動産、有価証券等)の出資もできます。

 

③登記の際には、LLP契約の原本と出資の払い込みを証明する書面と各組合員の印鑑証明書等を持って、LLP事務所の所在場所を所管する法務局で申請をすることになります。
LLPは、株式会社と比べて設立に要する期間が短く、費用も少なくて済みます。
目安としては、
・LLPの設立:設立まで概ね10日間必要。登録免許税6万円。定款認証の手続き不要。
・株式会社の設立:設立まで概ね20日間必要。登録免許税は資本金の7/1000(最低15万円)。定款認証の手続き必要。
となります。

 

なお、LLP契約は、原則組合員全員の同意により、変更することが可能ですが、登記に係る事項が変更された場合には、変更の登記が必要となります。

 

※登記事項
・組合の事業
・組合の名称
・組合の事務所の所在場所
・組合員の氏名または名称(法人の場合)及び住所
・組合契約の効力が発生する年月日
・組合の存続期間
・組合員が法人の場合の職務執行者
・組合契約で特に解散事由を定めた時はその事由

 

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LLP(有限責任事業組合)とは何か?

イギリスにおいて平成12年に制定されたLimited Liability Partnership(リミテッド・ライアビリティ・パートナーシップ)を参考に、日本でも平成17年に『有限責任事業組合契約に関する法律』が制定され、通称LLP(有限責任事業組合)という新たな事業体を設立することができるようになりました。
*参考:Limitedリミテッド:有限、Liabilityライアビリティ:責任、Partnershipパートナーシップ:組合

 

LLPは、
①構成員全員が「有限責任」
②損益や権限の分配が自由に決めることができるなどの「内部自治の徹底」
③「構成員課税」の適用を受ける
という3つの特徴を兼ね備えています。

 

具体的に、
①「有限責任」とは、出資者(LLPの場合、組合員)が出資額の範囲までしか事業上の責任を負わないこととする制度であり、有限責任により、出資者にかかる事業上のリスクが限定され、事業に取り組みやすくなります。

 

②「内部自治の徹底」とは、出資比率によらず、損益や権限の柔軟な分配ができます。また、取締役などの会社機関が強制されず、事業上のニーズに応じた柔軟な組織運営が可能となります。

 

③「構成員課税」とは、組織段階では課税されず、LLPの事業で利益が出た時には、出資者への利分配に直接課税されることになります。また、LLPの事業で損失が出たときには、出資の価額を基礎として定められる一定額の範囲内で、出資者の他の所得と損益通算することができます。

 

LLP制度が活用されるのは、法人や個人が連携して行う共同事業です。
具体的には、
・大企業が連携して行う共同事業(共同研究開発、共同生産、共同物流、共同設備集約など)
・中小企業同士の連携(共同研究開発、共同生産、共同販売など)
・ベンチャー企業や中小・中堅企業と大企業の連携(ロボット、バイオテクノロジーの研究開発など)
・異業種の企業同士の共同事業(燃料電池、人工衛星の研究開発など)
・産学の連携(大学発ベンチャーなど)
・専門人材が行う共同事業(ITや企業支援サービス分野、ソフトウェア開発、デザイン、経営コンサルティングなど)
・起業家が集まり共同して行う創業
・農業、まちづくりといった分野における事業展開
などがあります。

 

 

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